配偶者の不貞行為は最悪の裏切り行為であるため、浮気された方としては怒りや悔しさ等の感情が一気に溢れて取り乱しやすくなる傾向があります。

ここでは、不倫の証拠を確保しておく重要性と、今後の夫婦関係の有り様によって変わる証拠の活用方法について解説します。

不貞行為を証明できれば法的に離婚が認められる

配偶者がいながら別の異性と性的関係を持つことを不貞行為と呼び、離婚事由となります。

従って、証拠を押さえることができれば、配偶者が拒否しようとも裁判において離婚が認められることになるのです。

なお、不貞の相手である異性については、既婚者とわかって肉体関係を持ったことも重要な要素となります。

不貞行為をきっかけに離婚を考えている場合

不貞行為は法定離婚事由の1つであり、裁判になれば離婚請求が認められます。

決定的な証拠の提示あるいは情況証拠から立証することができれば、配偶者の敗訴は濃厚になり、離婚条件としても原告に有利なものとなりやすくなる傾向があります。

逆に、配偶者の方から離婚を請求されることもありますが、不貞行為の証拠がある場合は配偶者が有責とされるため、その請求は原則として認められません

不貞行為により、不貞をされた配偶者は精神的に非常に大きなダメージを受けることになります。

良好だったはずの夫婦関係が裏切られたショックからうつ病を発してしまうこともあります。

受けた精神的損害については慰謝料請求の対象となりますから、配偶者、不貞の相手方である異性のいずれか又は双方に対して支払いを求めることができます

不貞行為があっても夫婦関係をやり直したい場合

夫婦関係の維持を重要視し、離婚せず今後も夫婦としての人生を選択したい場合、やはり不貞の証拠を活用することができます。

言い逃れできない証拠を提示されると、配偶者は非常に大きな驚きと混乱に陥りますが、まだ夫婦の関係性が生きていれば、相手に対する後悔の情が湧いてくる場合があります。

いわゆる魔が差した行為であった場合、証拠を提示することで改心のきっかけとなる可能性があり、ともに夫婦関係をやり直す方向に舵を取れることもあります。

もし証拠がなければ、配偶者が罪悪感を抱いていたとしてもそれを隠したまま何事もなかったように過ごすかもしれませんし、今後も再び魔が差すこともあり得ます。

証拠は、相手にとって心理的なストッパーとしての役割を果たすこともあるのです。

不貞行為を示す証拠の種類と有効性

不貞とは配偶者以外の異性との間の性的交渉を意味しますから、証拠にはそうした性的交渉があったことを示す内容が記録されていることが重要です。

メールやSNSの履歴

食事や外出の感想のみでは性的交渉はうかがわれませんから、証拠としては弱いでしょう。

異性との宿泊を伴った旅行の約束、夜をともにしたことをうかがえるような内容は少なくとも必要であると考えられます。

写真や動画

異性の自宅やラブホテルへの出入り、あるいは泊まりでなければ行けない遠方の地で撮られた写真等は、宿泊を伴っている可能性が高く、性交渉があったことをうかがわせます。

その他、あまり現実的ではありませんが、現場を押さえた写真は最も強力な証拠となるでしょう。

ラブホテルのレシート

ラブホテルを仮眠目的で使用する人もいるようですが、一般的には異性との性交渉を目的として利用するものです。

このため、ラブホテルのレシートは配偶者の肉体関係を想定させる重要証拠の1つとなり得ます。

配偶者や相手異性による自白音声

不貞行為があったことを認める自白音声があれば、有効です。

いつ、どこで、誰と宿泊し、性的関係を持ったことが内容として含まれていることは最低限必要であると考えます。

目的によって証拠の活用方法は変わる-ぜひ弁護士にご相談を

どのような材料であれば立証能力があるのか、一般的には判断しにくいのも事実です。

メール履歴を頑張って集めたとしても、肝心の肉体関係に言及するものがなければ骨折り損となりかねません。

当事務所としても、証拠がなければ離婚や慰謝料の請求が認められる可能性は低くなる旨をお伝えしていますが、肉体関係が想定される証拠がなくても、いくつかの材料をつなぎ合わせていくことで、配偶者の不貞行為を立証できることもあります

ですからまずはご相談の上でどのような証拠をお持ちか見せて頂き、弁護士がアドバイスする証拠を集められそうか確認するだけでも、精神的な負担はかなり軽減されるでしょう。

離婚あるいはやり直しのいずれを目指す場合でも、立証は法的要素を大きく含むものですから、自分一人で解決を試みるのではなく、法律の専門家である弁護士の力を借りることを強くお勧めします。

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